3年間の集大成。最後の授業。卒業式。本番までの準備についてシェアします。お役に立てれば幸いです。
日程
- 中学校の卒業式は大体3月19日。春分の日の前日が多い。
練習日程
- 卒業式練習は8~10コマが多い。
- 卒業式当日の2~3週間前くらいから練習を始める。
卒業式練習① 礼法指導
- 起立・礼・着席を全員でタイミングをそろえて行えるようにする。
- ※起立・礼・着席の1つ1つの動作の後に動きを止めさせるのがポイントです。動作をするたびに髪の毛を触ったり、顔にかかった前髪を顔を振って整えたりしちゃいます。そういう細かな動きが全体の落ち着きのなさを作っちゃいます。
卒業式練習② 呼名の返事
- 担任の先生が生徒の名前を呼ぶと、生徒は壇上で返事をする。
- 卒業式の成功の大きなカギを握るイベント。
- ※どうしても返事の声が小さくなる生徒がいて、みんなが大きく、溌溂とした返事をするように指導します。
- ※大きな声を出せー!と厳しく指導をして効果的なこともありますが、最近はいい返事をしている生徒をほめて、暗に他の生徒にもマネをするように促す指導方法の方が効果的だと感じています。これは、生徒を指導する際全般に言えることですね。
- ※また、練習中はやる気がなさそうにしていても、本番になると会場の雰囲気に飲まれてキチっとする生徒が多いので、練習中に厳しくしすぎて心を折らない方が良いと思います。
- 逆に、学年の雰囲気によっては、式本番でふざけた返事をする生徒もいる。※その際にどう対応するのが正解かはわかりません。ただ、スルーするのではなく、式本番であろうと、毅然と「もう一度やり直します。○○(生徒の氏名)」と呼名しなおすのが良いのではないかと思います。※また、卒業式は儀式なので、楽しくやる場面ではない。厳粛に、凛とした態度で臨むものだということは生徒に指導しておきましょう。
- 声の出し方を指導してあげる。
- 声を体育館(会場)の一番奥の壁にぶつけるイメージで声を出させる。
- 男子は声が低く、こもってしまうことがあるので、1オクターブ高い声を出させる。
- 一番最初の生徒に溌溂な声を出せる生徒をもってくる。(1組1番の生徒/A組1番の生徒)。※これは3年生のクラス分けの際に気にしておきましょう。
- ※私は経験がありませんが、呼名をして生徒が卒業証書を受けとって降壇して担任の前に来たら、担任がマイクをとおして、その生徒にメッセージを伝えるという学校もあるそうです。ヒーーー!
卒業式練習③ 答辞&式歌
- 卒業式での第2の感動ポイント。クライマックス。
- 答辞は学年代表1人が行うパターンや、男女ペア、各クラスの代表者1名ずつが行うなど、様々な方法がある。
- 答辞と式歌を分けるパターンもあれば、答辞の中に式歌を織り交ぜる方法もある。
- 式歌としては、「旅立ちの日に」、「大地讃頌」、「正解」、「あなたへ 旅立ちに寄せるメッセージ」、「手紙 拝啓 十五の君へ」 など様々な名曲があります。
- 式歌の決め方は1先生が勝手に決める。2生徒にアンケートをとる。など。※生徒にアンケートを取って、学年委員などを中心に生徒主体となって決める方が良いでしょう。生徒を信じましょう。
- 男女の比率なども合唱曲の決める際に参考にする。
- ※卒業式前だけ合唱練習をしても成長に限界があるので、合唱コンクールの練習の時から学年全体で合唱に一生懸命取り組む雰囲気を醸成しておきましょう。
卒業式練習④ 入退場
- 姿勢を正して、前を見て堂々と歩かせる。
- 2列で歩く場合は、隣の生徒と歩幅を合わせてずれないように歩かせる。
- 曲がるときは90度、直角に曲がらせる。※これは入退場だけに限らず、式中移動する際全般に意識させましょう。
- 入退場どちらも担任が先導するパターンが一般的。他には、入場は担任が先導するが、退場は生徒だけで退場させる。どちらも生徒だけで行わせるなどもある。※個人的には退場は生徒だけにさせるのが好き。学校/先生を卒業して自分たちだけで歩いていくっていう感じを体現できる。
- 入退場曲としてメジャーなのは威風堂々。退場曲に「仰げば尊し」。ちょっと凝ったものだと、退場曲として、1~3年全員で「旅立ちの日に」を合唱。1番の指揮は3年生が行い、1番と2番の間で指揮を2年生に引き継ぐ。そして、3年は退場し、その間1、2年生が2番を合唱して3年生を見送る。※これは感動的。私はこれがとっても印象に残っています。
卒業式は3年間の集大成。最後の授業。生徒にとっての晴れ舞台ですが、生徒を15年間育ててきた保護者の晴れ舞台でもあると考えています。生徒の立派な姿で親の苦労が少しでも報われればいいですね。全世界の保護者の方々、その子供たちに幸あれ!
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